【埼玉代表・叡明】赤城翔、夏の悔しさを糧に新チームでの挑戦【独占】

170センチ・76キロの体格で力強いスイングを放つ赤城翔は、甲子園では一塁手として躍動し、新チームではレフトの守備にも挑む多才な選手だ。初めて踏んだ全国の舞台では観客の多さやグラウンドの広さに圧倒されながらも、試合が進むにつれて楽しさを感じられるほど堂々とプレーした。応援席や仲間、そして甲子園を託してくれた3年生の存在を胸に刻み、次代の叡明を背負う覚悟を語ってくれた。

目次

初めての甲子園で得た自信と課題

 赤城選手が甲子園のグラウンドに立った瞬間、まず感じたのは観客の多さと球場の広さだった。初回こそ緊張で動きが鈍ったが、時間が経つにつれて平常心を取り戻し、楽しくプレー出来たと振り返る。

「全国区の投手と甲子園で勝負出来たことは印象に残っている。タイブレーク12回裏で試合が終わった瞬間は、非常に悔しかったが大きな経験になった」

春の関東大会で山梨学院の菰田投手との勝負から約3ヶ月バットを振り続けた。

甲子園で対戦した津田学園の桑山投手は非常に良いピッチャーだったが140キロ超えの投手に対して臆せずスイングできたことは自信になったと語る。

一方で、自身の課題もはっきりとした。初回にバウンドが合わず打球判断の甘さを痛感した。緊張の中で起きたミスに「もっと守備を磨かないと」と反省の言葉を繰り返した。

応援と先輩への感謝

 甲子園のスタンドから響いた応援は、赤城選手にとって大きな力になった。

 「ベンチにいても打席に立っても、応援がすごく大きく聞こえてきた。そのおかげで怖がらずにスイングできた」

打席に立つとき、頭をよぎったのはメンバーに入れなかった3年生の存在だった。

「先輩たちのためにも、必ず打つ・チームに貢献するという気持ちでバットを振った。恩返しがしたかった」

試合後には甲子園を経験した先輩たちから「チームの中心になって引っ張っていけ。必ず甲子園に戻ってこい」と声をかけてもらった。自らの責任を痛感しつつ、先輩の思いを受け継ぐ決意を固めた瞬間だった。

新チームでの役割と未来への挑戦

新チームではレフトの守備にも挑みながら、これまでの経験を若いメンバーに還元している。

「1年秋から試合に出させてもらっているので、自分の経験をどんどん伝えていきたい」

チーム全体の雰囲気について問うと「前年のチームのように投手を中心に守りからリズムを作って攻撃につなげる野球を継承したい」と答える。ベンチではムードメーカーの山中選手が盛り上げ役を担い、声掛けが自然に広がっているのも新チームの強みだと語る。

秋以降に向けた課題は守備力。エラーを繰り返さず、相手に流れを渡さない試合運びを目指している。自らの結果だけにとどまらず「チーム全体を引っ張る選手になる」ことを誓い、視野を広げていきながら日々の練習に励んでいる。

【まとめ】恩返しの想いを胸に、新チームの核へ

2年生の4番として甲子園で赤城選手は、緊張からのミスや当時感じたことを率直に振り返り、それを課題として受け止めている謙虚な姿が印象的だった。

同時に「応援があったから怖がらずにスイングできた」「先輩に恩返ししたかった」という言葉からは、彼の真っ直ぐな人間性が伝わってくる。

新チームでは一塁から外野へとポジションが変わる中でも、打席ではチームに流れを呼び込む存在であり続けたいという思いは強い。

叡明が掲げる「守りから攻撃につなげる野球」を体現するには、赤城選手含め青木選手らが下級生から試合に出ていたという経験を他のメンバーへ還元することが不可欠だ。甲子園を知る選手達として、そしてチームを背負う新チームの中心として、彼らがどのような成長を遂げるのか。メンバー各々が自身の役割を認識し、課題を乗り越えた先には甲子園が待っているはずだ。

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