2日目第3試合 金足農VS沖縄尚学

日付:2025年8月6日(水)第3試合
試合会場:阪神甲子園球場
試合時間わずか1時間40分とテンポよく進んだ第3試合は両チーム、投手陣の好投が際立った。金足農(秋田)は沖縄尚学(沖縄)のエース・末吉選手の前にわずか3安打に封じられ、得点機をつくれないまま0-1で惜敗。沖縄尚学は7回裏、阿波根選手の左前適時打で挙げた貴重な1点を最後まで守り切った。
◾️投手まとめ◾️
【金足農】
斎藤遼夢:先発4回、40球、無失点。持ち味のテンポ良い投球で危なげなく試合を作った。
佐藤凌玖:0回2/3、13球、無失点。丁寧なピッチングで内野ごろに仕留め2アウトを取ったところで吉田選手にマウンドを譲った。
吉田大輝:3回1/3、51球1失点。7回に痛恨の先制打を浴びたが、それ以外は安定した投球を見せた。
【沖縄尚学】
末吉良丞:完封勝利、9回、115球、被安打3、無失点、奪三振14。序盤から鋭い変化球と直球を自在に操り圧巻の奪三振ショー。散発3安打に抑え、無四死球で金足農打線を寄せつけなかった。
◾️主な活躍選手◾️
【金足農】
薮田龍人(3番・左翼):チーム唯一の2安打(左前打×2)を放った。
斎藤遼夢(8番・投手):先発としてマウンドに上がり、沖縄尚学打線を4イニング、無安打0点に封じ試合を作った。
【沖縄尚学】
阿波根裕(6番・左翼):7回に左前適時打を放ち、決勝点を挙げた。
末吉良丞(9番・投手):四死球ゼロ、圧巻の14奪三振で完封勝利。
試合展開
試合は両チーム先発が立ち上がりから安定感を見せ、スコアボードにゼロを並べる展開となった。金足農の先発・斎藤選手は直球と変化球を巧みに操り、4回まで無安打無失点の快投。一方、沖縄尚学のエース・末吉選手もキレの良い変化球で三振の山を築き、金足農打線を寄せつけない。
試合が動いたのは7回裏。沖縄尚学は一死から比嘉選手が中前打で出塁。続く安谷屋選手の右飛で二死となったが、真喜志選手が左前打で一、三塁とし、阿波根選手が低めのスライダーを捉えて左前適時打。これが貴重な先制点となった。
金足農も8回、三浦選手の内野安打から一死二塁とチャンスを作るが、後続が倒れて得点ならず。9回も末吉選手の前に三者凡退に終わり、最後までホームが遠かった。
⚾️試合のポイント⚾️
⚾️ 末吉選手(沖縄尚学)の圧巻完封。奪三振12、わずか3安打に抑える投球術が光った。
⚾️ 吉田選手(沖縄尚学)が中盤からリズムをつくるも、7回の1点が重く響いた。
⚾️ 金足農は薮田選手が気を吐く2安打も、チーム全体で好機を広げられず。
⚾️ 両チーム合わせて試合時間1時間40分の投手戦は、まさに一球の重み、一球での展開の変化を感じる展開。
金足農の粘投も実らず
金足農は先発・斎藤選手がわずか40球で4回を無失点に抑える省エネ投球。その後、佐藤選手、吉田選手が試合を引き継ぎ、テンポ良く試合を進めていたが、7回の連打が命取りとなった。打線は薮田選手の2安打以外は散発で、沖縄尚学・末吉選手の多彩な球種に翻弄された。終盤に作った8回の得点機もあと一本が出ず、東北勢らしい粘りを見せながらも悔しい敗戦となった。
沖縄尚学、堅守と末吉の力投で勝利
エース末吉選手が9回115球、被安打3・奪三振14・無四球の完璧な投球を披露。バックも無失策で支えた。攻撃では7回、比嘉選手、真喜志選手の連打で好機を作り、阿波根選手が決勝適時打。僅か1点差ながら、沖縄尚学の試合運びのうまさと集中力が光った試合となった。
【まとめ】一球の重みを知る投手戦
両チームの投手陣がともに好投を見せたが、勝敗を分けたのはわずか1本の適時打だった。金足農は守備・投球で崩れる場面はなかったものの、打線の援護がなく涙をのんだ。一方、沖縄尚学は少ない好機を確実に点に結びつけ、甲子園での勝ち上がり方を知るチームらしい戦いを見せた。投手戦の中での駆け引きと、チャンスを逃さない攻撃が勝利を呼び込んだ一戦だった。