粘投・森下翔太が9回153球完投!創成館が小松大谷との接戦を制し2回戦進出【2025年:第107回全国高校野球選手権】【甲子園】

目次

開幕試合 小松大谷VS創成館

日付:2025年8月5日(火)開幕試合
試合会場:阪神甲子園球場

第107回全国高校野球選手権大会の1回戦、小松大谷(石川)と創成館(長崎)の一戦は、2時間4分に及ぶ緊迫した接戦となった。試合は初回に小松大谷が先制するも、創成館が3回に逆転。そのままリードを守り抜いた創成館が3-1で勝利し、2回戦進出を決めた。

投手まとめ

【小松大谷】
江守 敦士:2回1/3、56球、3失点。序盤から低めを意識した投球も、3回に連打と四球で逆転を許してしまった。
中田 凛:5回2/3、64球、無失点と好投。江守選手の後を託されテンポよく試合を作った。

【創成館】
森下 翔太:9回、153球、1失点、被安打6、13奪三振。要所を締める投球で粘りの完投。試合終盤になっても球威・制球が落ちず、エースの意地を見せた。

主な活躍選手

【小松大谷】
嶋田 空駕(1番・右翼):2安打。俊足巧打のリードオフマンとして好機を演出した。
江守 敦士(4番・投手→一塁):先制の適時打を放った。攻守で存在感を見せた。

【創成館】
森下 翔太(9番・投手):投打に活躍。2回には自ら適時二塁打を放ち同点に。完投勝利でチームを勝利に導いた。
下川 輝(6番・一塁):3回に勝ち越しの2点適時二塁打。積極的な打撃で試合の流れを引き寄せた。

試合展開

試合は初回から動いた。小松大谷は1番・嶋田選手の安打を皮切りに、4番・江守選手が中前に先制の適時打を放ち1-0とリードを奪う。しかしその裏、創成館も森下選手の左中間への適時二塁打ですぐさま追いつき、1-1とする。

3回、創成館は島田選手・山下選手の連打と四球で1死満塁とすると、6番・下川選手が左翼線を破る2点適時二塁打を放ち、逆転に成功(3-1)。小松大谷は3回途中で投手交代を強いられる苦しい展開となった。

以降は、創成館・森下選手、小松大谷・中田選手の投げ合いとなった。両者とも粘り強く、ランナーは出すものの要所を締めて得点を許さない。小松大谷はたびたび得点圏に走者を進めたが、あと一本が出ず、好機を生かしきれなかった。

終盤もスコアは動かず、最後は森下選手が9回もマウンドに立ち、3者凡退に仕留め試合終了。創成館が接戦を制し、2回戦に駒を進めた。

⚾️試合のポイント⚾️

⚾️ 創成館・森下投手の粘投が光った。序盤こそ制球に苦しむ場面もあったが、尻上がりに調子を上げ、終盤まで投げ切った。ピンチでも冷静さを保ち、エースの役割を全うした。
⚾️ 創成館の逆転劇は3回。中軸の連打と四球で満塁とし、6番・下川選手が勝ち越し打を放った。
⚾️ 小松大谷は計6安打を放つも、残塁が多かった。盗塁やバントで揺さぶるも、創成館守備陣の堅守に阻まれ、再三の好機を逸した。
⚾️ 中田選手のロングリリーフも見事だった。3回途中からマウンドに上がり、無失点に抑える安定感を見せた。

【小松大谷】あと一歩届かず、攻めきれなかった試合

立ち上がりから機動力と繋がりで主導権を握ったが、3回の逆転劇が重くのしかかった。序盤の継投策も悪くなかったが、再三の得点機にあと一本が出なかったのが惜しまれる。先発した江守選手の打撃で先制し、1番・嶋田選手の2安打などリードオフの働きも十分だったが、森下選手の粘投を前に攻撃のリズムを作れなかった。

好守が光った場面も多く、守備力を土台にしたチームカラーは随所に表れた。

【創成館】森下翔太、投打で躍動。チーム一丸で掴んだ勝利

エース森下選手が最後までマウンドを譲らず、粘りの完投勝利。打撃でも自らタイムリーを放ち、攻守で試合のキーマンとなった。3回には、落ち着いた打席内容でチャンスを拡大し、下川選手が勝ち越し打。守備でも随所で堅実なプレーが光った。

スモールベースボールと隙のない守り、そして投打の要・森下選手の存在が大きかった。2回戦以降も「粘り強さ」を武器に戦い抜いてほしい。

【まとめ】エース対決が生んだ甲子園らしい接戦

今大会屈指の「投手戦」となったこの一戦は、創成館・森下選手と小松大谷・中田選手による静かながら緊迫感ある展開だった。小松大谷の初回先制、創成館の3回逆転、その後は一進一退の攻防が続いた。こうした接戦を制する力に、夏の甲子園で勝ち抜くチームの資質が垣間見えた。

試合時間は2時間04分。夕方からの試合開始となったが、高温となる気候の中でも集中力を保ち、互いに崩れない戦いぶりに観客からは大きな拍手が送られた。高校球児たちの一球に懸ける想いが詰まった一戦だった。

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