準々決勝 伊奈学園総合VS浦和実業

日付:2025年7月23日(水)【準々決勝】
試合会場:埼玉県営大宮公園球場
浦和実業が初回から伊奈学園を攻め立て、機動力と集中打で主導権を握った。先発・松本 夏輝選手が5安打を浴びるも6イニングを無失点に抑える投球を見せ、7回コールド勝ち(8-1)を収めた。序盤からバントを絡めた攻撃で一気に4点を先取し主導権を奪うと、4回と6回にも追加点を着実に奪い快勝。伊奈学園は7回に登板したエース石戸選手から2アウトから連打で1点を返すも、力尽きた。
投手まとめ
【伊奈学園総合】
秋葉 智太:先発0回1/3を28球。3四球と立ち上がり不安定な場面で投球を立て直せなかった。
武井 晴希:1回途中から6回1/3を64球。粘り強い投球で試合を立て直したが、味方の失策が響き、失点を重ねた。4四死球ながら粘投を見せた。
【浦和実業】
松本 夏輝:先発6回を無失点、71球。直球と変化球の緩急で打たせて取る投球が冴えた。終盤に一打は浴びたものの、全体的に安定感ある内容。
石戸 颯汰:7回に登板し2三振を奪う好投。2連打を浴びるもキレある球で伊奈学園の反撃を断ち切った。
主な活躍選手
【伊奈学園総合】
茂木 颯太(9番・投手):7回に中越え三塁打で1点を返した。打球判断と走塁も見事だった。(以下画像)
川口 祐仁朗(7番・捕手):5回に中安打を放ちチャンスを演出した。粘り強くスイングを振り抜いた。
【浦和実業】
田谷野 巽生(1番・中堅→左翼):四球、適時打含む2安打。リードオフマンとして塁に出続けた。守備の安定感も光る。
山根 大智(3番・右翼):全打席出塁。好機を広げる選球眼が勝利を呼び込んだ。
三島 陽之介(4番・一塁):6回に3点適時二塁打。4番の仕事をきっちり果たした。
試合展開
試合は初回から大きく動いた。浦和実業は先頭・田谷野選手が四球で出塁すると、送りバントと四球でチャンスを拡大。相手の守備ミスや押し出し、そして橋口選手の三塁前へのバントヒットが重なり、初回から4点を奪って伊奈学園を突き放した。
2回以降、伊奈学園も岩本選手や川口選手の安打などで再三得点圏に走者を進めるが、あと一本が出ず。対する浦和実業は4回、松本選手の左線二塁打から田谷野選手がセンターへ適時打を放ち、5点目を追加。6回には打線が再び繋がり、三島選手が走者一掃の二塁打を放って3点を加えた。
7回表、伊奈学園は茂木選手の三塁打で一矢報いたものの、反撃もここまで。浦和実・エース石戸選手の前に後続が断たれ、7回7点差でコールドが成立した。
⚾️試合のポイント⚾️
⚾️ 浦和実業が初回の攻撃で4得点。バント・四球・次の塁を狙う攻撃で主導権を握った
⚾️ 松本 夏輝選手が6回無失点の好投。要所を締め伊奈学園打線を翻弄した⚾️ 三島 陽之介選手、4番の意地を見せた3点二塁打で勝負を決めた
⚾️ 伊奈学園は安打数では劣らなかったが、得点に結びつけられず
【浦和実業】堅実さと勝負強さで圧倒
浦和実業の野球は、まさに「基本に忠実」で「チーム全体で点を取る」スタイルを体現していた。初回からの攻撃は走塁、バント、選球眼の良さが噛み合い、相手の隙を突く理想的な流れ。松本選手の落ち着いた投球、最終回の石戸選手の力投も試合の流れを断ち切らなかった。勝負どころで一気に畳みかける集中力の高さは、浦和実業の野球を象徴していた。
【伊奈学園】好機生かせず悔しい敗戦
伊奈学園も中盤以降、ヒットで走者を出し、何度か得点圏に進めたが、あと1本が出ず最後まで浦和実業の堅守に阻まれた。武井選手の粘投や茂木選手の一打など、随所に光るプレーはあったが、守備の乱れが序盤の大量失点につながってしまった。だが、この試合で得た経験はチームの成長に必ず繋がるはずだ。
【まとめ】浦和実業、盤石の試合運びで次戦へ
浦和実業は投手・守備・打撃いずれも高いレベルで安定しており、どこからでも点が取れる打線の深みがある。特に田谷野選手や山根選手といった上位打線の出塁力が抜群であり、下位打線まで繋がる形も作れていた。ベンチワークや守備位置の変更も的確で、総合力の高さが光った。このまま勝ち進めば、初の夏の甲子園出場も十分狙える完成度だ。