🏆山梨学院、地元で歓喜の秋王者— 菰田の5安打と檜垣の粘投で花咲徳栄を圧倒 —【2025:令和7年度秋季関東高校野球大会(秋大)】

目次

決勝 花咲徳栄VS山梨学院

※一球速報.comより引用

日付:2025年10月26日(日)
試合会場:山日YBS球場

秋季関東大会の決勝は、山梨学院が序盤から主導権を握り、14対5で花咲徳栄を下して優勝を果たした。エース檜垣瑠輝斗選手が7回100球の力投で試合をつくり、打線も菰田陽生選手や古川颯太郎選手らを中心に16安打を記録。ホームの声援を背に、圧巻の攻撃力で秋の関東を制した。

◾️投手まとめ◾️

【花咲徳栄】

石田 凛作(先発):2回、38球、3失点
立ち上がりからストレートの走りは悪くなかったが、山梨学院の積極的な攻撃に苦しみ、リズムをつかむ前に失点を重ねた。テンポ良く投げ込んだが山梨学院打線に捕まってしまった。関東大会決勝のマウンドに立った経験は今後に生きるはずだ。

古賀 夏音樹(2番手):4回、56球、5失点
埼玉大会決勝では石田投手と古賀投手のW1年生の投手リレーで浦和学院を撃破し優勝を果たした。打たせてアウトを重ねていたが、5回に集中打を浴びた。ボールが先行し甘くなった球を痛打された印象。球自体は非常にキレが良い球を投げているので今後カウントを作れる投球が出来るようになると投球の幅が一気に広がるだろう。四球0は非常に良かった。

石川 善(3番手):2回、55球、6失点
強力山梨学院打線を前に制球に苦しみ、ボール先行の投球が目立った。速球は力強いが、高めに浮く場面が多く、まだ粗削りの印象だが、素材としての魅力は十分。

【山梨学院】

檜垣 瑠輝斗(先発):7回、100球、3失点
エースとして堂々たる内容。序盤からストライク先行の投球で試合を支配し、緩急を駆使し相手打線に的を絞らせなかった。走者を背負っても冷静に打者と勝負する姿勢が光った。終盤はやや疲れも見えたが、試合を作る安定感は素晴らしかった。

木田 倫大朗(2番手):1回、15球、無失点
テンポの良い投球で、試合の流れをしっかりキープした。低めへの制球が安定していた。短いイニングながら、控え投手として十分な信頼を得る内容だった。

菰田 陽生(3番手):1回、18球、2失点
最終回に登板。球威では押せていたが、2点を失った。先頭バッターに死球を与え、その後長打を打たれたが、それでもストライクゾーンでしっかり勝負できていた。

◾️主な活躍選手◾️

【山梨学院】

檜垣 瑠輝斗:7回100球、被安打6、3失点の好投。さらに打っても2安打で攻守に貢献。
菰田 陽生:6打数5安打3打点の大暴れ。最終回にはマウンドに上がり投打でチームを牽引した。

【花咲徳栄】

市村 心:7回に右越え2ランを放つなど2安打3打点。下位打線からチャンスメイクでチームに貢献した。
井門 禮生:最終回に代打で登場しカウント2B−2Sからセンターオーバーのスリーベースを放った

試合展開

当日は雨予報だったが、前日からの雨は止み、途中快晴となる決勝舞台にふさわしい天気となった。

試合は午前9時59分にプレーボール。

先攻の花咲徳栄は初回、1番岩井選手が内野安打で出塁したが、後続が続かず無得点に終わる。

一方の山梨学院はその裏、3番菰田選手の中安打、4番古川選手の左前適時打で先制。さらに左翼の悪送球の間に一塁走者も進み、犠牲フライで2点目を追加した。

花咲徳栄は2回、8番石田選手と9番市村選手の連打で満塁の好機を作ったが、1番岩井選手が遊ゴロに倒れ無得点。

2回にも山梨学院は、7番住友選手が四球で出塁し、続く檜垣選手の送りバントで二塁へ進塁。2アウトとなり1番石井選手の左前タイムリーで3点目。花咲徳栄の1年生右腕・石田選手を攻め立て、主導権を握った。

3回には石田選手から古賀夏音樹選手に継投するも、山梨学院の勢いは止まらない。

花咲徳栄は序盤の拙攻が響き、序盤にリズムに乗り切れなかった。

一方の花咲徳栄は、5回に鈴木選手の左前タイムリーでようやく1点を返し反撃の糸口を模索し流れが変わると思った矢先の5回裏。山梨学院の攻撃。

花咲徳栄・古賀選手が連打を浴び、送球エラーなども絡みこの回4点を奪われる。スコアは7対1。スタンドの山梨学院応援席は総立ちとなり、地元開催のボルテージが一気に上がった。

山梨学院・檜垣選手は6回までテンポの良い投球を続け、味方の攻撃を呼び込んだ。

6回には光永選手が左越えの適時二塁打を放ち、8対1と点差を広げる。

完全に山梨学院ペースとなったが、7回にドラマがあった。花咲徳栄の9番市村選手が右越えへ意地の2ラン本塁打。敗色濃厚な中での一発に、ベンチは大いに沸いた。これで3対8とし、少しでも流れを引き寄せようとした。

しかしその裏、山梨学院は再び打線をつなげる。四球と暴投で満塁の場面を作ると、菰田選手が中越えの走者一掃二塁打を放ち3点を追加。続く杉村空飛選手、金子舜選手の連打もあり、この回だけで6得点。スコアは14対3と試合を決定づけた。

花咲徳栄は9回。山梨学院はマウンドに菰田選手を送る。

7番・谷口選手が死球で出塁。その直後代打・井門選手が2Bー2Sから振り抜いた打球はセンターを超え適時三塁打、その後市村選手の犠牲フライで2点を返す粘りを見せたが、反撃もここまで。最後は鈴木選手の遊ゴロで試合終了。見事、山梨学院が秋の関東を制した。

⚾️試合のポイント⚾️

⚾️山梨学院が初回から積極的なスイングで先制、序盤の流れを完全に掌握
⚾️檜垣瑠輝斗選手の粘り強い投球。走者を背負っても崩れず試合をつくった
⚾️中軸・菰田陽生選手の勝負強い打撃。特に7回の3点二塁打は優勝を決定づけた
⚾️花咲徳栄は序盤の満塁機を逃したことが痛恨。守備の乱れも失点を拡大させた
⚾️山梨学院は17安打14得点の猛攻。全打者が出塁する理想的な打線のつながり

【山梨学院】結束力でつかんだ関東王者、投打噛み合い完勝

地元の期待を背に臨んだ決勝戦で、選手たちは最高のパフォーマンスを見せた。檜垣選手が持ち味の制球力でリズムをつくり、打線がそれに応える理想的な展開。1番石井選手から9番藤田選手まで切れ目のない打線は圧巻だった。特に菰田選手は4安打5打点と大会を通じて攻撃の核となり、投打のバランス、守備の堅実さも光った。チーム全体の結束力の高さが、関東制覇という結果を引き寄せた。

【花咲徳栄】関東王者まであと一歩届かず。冬を乗り越え春に向けての再出発

初回から走者を出すも、あと一本が出なかった。守備の乱れと拙攻が重なり、序盤にリズムを失ったことが悔やまれる。それでも市村選手の一発や鈴木選手の適時打など、個々の意地は十分に見せた。法政二戦で見せた脅威の粘りや継投で勝ち上がってきた埼玉大会などの経験を糧に春以降への成長が期待される。ここまでの戦いを見る限り打線は切れ目がなく申し分ない印象。この冬、投手陣と守備力の底上げが来春以降の鍵になるはずだ。

【まとめ】山梨学院が圧巻の攻撃力で秋を制す 徳栄は若き投手陣が貴重な経験

勝利した山梨学院は、檜垣選手が100球を投げ抜き、緩急を駆使した丁寧な投球で相手の攻撃を封じた。打線では菰田選手が6打数5安打3打点と爆発。古川選手、光永選手も中軸として得点を量産し、1番から9番まで切れ目のない打線が機能した。地元開催というプレッシャーを力に変え、選手全員が一体となってつかんだ栄冠だった。

敗れた花咲徳栄は、序盤の決定機を逃したことが悔やまれる。それでも市村選手、鈴木選手らが意地を見せ、春以降の将来性を感じさせた。特に1年生投手の石田選手、古賀選手の経験は、来春以降の飛躍への糧となるはずだ。

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