山村学園・横田蒼和が「投打の軸」着実に追加点重ね、7回コールドで西武台を下す【第107回全国高等学校野球選手権大会:埼玉県】

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準々決勝 山村学園VS西武台

日付:2025年7月23日
試合会場:レジデンシャルスタジアム大宮

一回表に球場のハクビシンが球場内に侵入するハプニングがあったこの試合。

山村学園が初回に田辺選手の2点適時打で先制すると、3回表には横田選手の2点適時二塁打を皮切りに一挙5得点。投げても横田選手が6回1失点の力投で試合をコントロールし、7回にダメ押し点を加えて9-2、7回コールドで西武台を破った。西武台は毎回のように走者を出すも、要所で併殺や三振を喫し決定打を欠いた。

投手まとめ

【山村学園】

横田 蒼和(先発):6回96球、被安打7、奪三振8、四球2、死球3、失点1。立ち上がりから直球と変化球を丁寧に投げ分け、走者を背負っても要所で三振を奪える投球が光った。5つの死球と四球はあったが、併殺やフライに打ち取り、最少失点に抑え切った。
亀田 優次郎:1回23球、被安打1、死球1、失点1。最終回を任され、エラーと死球で苦しみながらも最少失点で試合を締めた。

【西武台】
追木 渉登(先発):2回2/3、67球、被安打8、四球1、奪三振3、失点7。初回と3回に山村学園打線に捕まるも、2回は完璧に抑え、3回にも三振を奪った。
吉良 敏信:3回1/3、49球、被安打3、四球2、死球1、奪三振2、失点1。大量失点後に流れをつなぎ止めたが、走者を抱えながらも粘りの投球を披露した。
加藤 爽翔:1回、17球、被安打2、与四球1、奪三振1、失点1。7回に登板し先頭打者から三振を奪うも追加点を許してしまった。

主な活躍選手

【山村学園】
横田 蒼和(3番・投→遊):5打数4安打2打点。3回表に2点適時二塁打で勝負を決め、マウンドでも6回1失点の好投。まさに“投打の柱”となっている。
田辺 輝心翔(5番・三→右):初回に先制の中前2点打、3回には左越え二塁打と2本の長短打で打線をけん引した。
磯 心翔(1番・遊→三):3安打1打点。7回のダメ押し二塁打も含め、先頭打者として出塁・長打で流れをつくった。

【西武台】
今沢 翔太(1番・二):マルチ安打で出塁源となり、終盤まで粘りを見せた。
斉藤 寿也(8番・捕):6回の左越え適時二塁打で一矢報いた。
村上 凪(6番・遊):7回に左前適時打。最後まで食らいつく姿勢を見せた。

試合展開

1回表、山村学園は1番・磯選手の右前打からチャンスを作り、5番・田辺選手が中前へ2点適時打。2-0とリードを奪い主導権を握る。

1回裏、西武台も一、二塁と攻めるが、4・5番が連続三振。横田選手が24球を要しながらも無失点で切り抜けた。

3回表、打順良く1番からの攻撃でヒットや四球、相手のエラーも絡み無死二、三塁とすると、3番・横田選手が左中間を破る2点適時二塁打で4-0。続く田辺選手の左二塁打、7番・松本選手の内野安打に加え相手エラーも絡みさらに2点追加。8番・宮本選手の左適時二塁打まで畳み掛けてこの回一挙5点を奪い、7-0とした。さらに4回表、畠山選手の一ゴロの間に1点を追加して8-0とし西武台を突き放した。

反撃したい西武台は4回裏に死球2つと安打で一死満塁の絶好機をつくったが、後続が続けず、山村学園・先発横田選手を攻略出来なかった。

6回裏、西武台は四死球で得た1死一、二塁のチャンスに8番・斉藤選手の左中越え二塁打で1点を返し反撃の狼煙をあげる。7回裏にもエラーや死球で得たチャンスに6番・村上選手が左前適時打を放ち9-2と意地を見せたが、後続が倒れ、7回7点差コールドが成立した。

⚾️試合のポイント⚾️

⚾️3回表の5点で完全に流れが山村学園へ。 失策も絡めて一気にビッグイニングを作り、主導権を握った。
⚾️西武台は2度の好機で点を取りきれなかった。 4回の満塁、6回の一死二三塁を最少失点に抑えられ、反撃の芽を摘まれた。
⚾️山村学園の先頭打者・磯選手の働きが大きい。 3安打で常に塁上をにぎわせ、7回にもダメ押しの適時二塁打を放った。

【山村学園】「決定力」が光った!隙ない野球で快勝

先制直後に畳み掛ける攻撃力と、要所で踏ん張る投手力が噛み合った。横田蒼和を中心に、上位〜下位まで切れ目なく長短打を放ち、走塁でも相手のミスを見逃さず加点。3回表の一挙5点で試合を決め切った決定力は、今後のトーナメントを戦ううえで大きな武器となる。

【西武台】好機生かせず決定打欠く。終盤の反撃も及ばず

出塁自体はできており、1回・3回・4回・6回・7回と複数回チャンスを作ったが、得点は終盤の2点のみ。走者を進める打撃や犠牲フライが出ず、併殺や三振で潰したのが痛かった。投手陣は序盤の大量失点が響いたが、中盤以降は粘りを見せた。攻守とも“あと一本・あと一歩”をどう埋めるかが課題。

【まとめ】主導権の重要性。山村学園が“決定力”で西武台を圧倒

山村学園は、好機を生かし大量得点を奪った。四死球や守備のミスを逃さず、長短打で一気に試合の流れを呼び寄せ主導権を握った。一方の西武台は、走者を溜めるも決定打が出ず、3回表のビッグイニングが最後までのしかかった。激戦区・埼玉大会の厳しい勝ち上がりの中で、“主導権を握ること”の重要性を改めて感じさせる一戦だった。

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