東海大学付属相模高等学校（通称・東海大相模）とは
神奈川の強豪校として、そして全国の頂点を争う常勝軍団として、彼らは半世紀以上にわたり高校野球の最前線に立ち続けてきた。
特色
✅「高校現代文明論」を核とした教育：生徒が主体的に学び、協働的に問題解決に取り組む力を育成している。
✅ICT教育：全校生徒および教員が一人1台のiPadを活用し、電子黒板やWi-Fi環境を整備することで、デジタル技術を効果的に活用した授業を展開している。
✅東海大学への内部進学制度：東海大学への高い内部進学率を誇り、約8割の生徒が東海大学へ進学している。内部進学制度では、高校2年生の4月から進学指導が始まり、3年生の6月に候補者の選考が行われ、推薦者は10月に付属推薦入学試験に出願し、11月に学園高大連携総合試験・小論文試験が実施される。
沿革
1963年：東海大学の創設者である松前重義の理念のもと、「東海大学付属相模高等学校」として開校。所在地は神奈川県相模原市南区。
1965年：硬式野球部が創部される。創部当初から全国制覇を見据えた指導体制が敷かれた。
1970年：野球部が夏の甲子園（第52回全国高等学校野球選手権大会）に初出場、初優勝を果たす。この年から全国の強豪校として名を知られるようになる。
1992年：学校法人東海大学の組織改革に伴い、「東海大学付属相模高等学校」から「東海大学付属相模高等学校・中等部」に校名変更。
2000年：野球部が春の甲子園（第72回選抜高等学校野球大会）で初の選抜優勝を達成。
2005年：校舎改築が進み、教育環境・施設が大きく充実。
2015年：第97回全国高等学校野球選手権大会（夏の甲子園）で45年ぶり2度目の夏の全国制覇。
2021年：第93回選抜高等学校野球大会で春の甲子園優勝（春2度目・全国大会通算4度目の優勝）。
東海大相模野球部 歴史が語る「強さ」の本質
東海大相模は1963年に開校し、1965年に硬式野球部が創部された。創部間もない1970年には夏の甲子園で初出場・初優勝を果たし、鮮烈なインパクトを全国に与えた。以来、春夏合わせて30回以上の甲子園出場を誇り、春2回・夏2回の全国制覇を成し遂げている（2024年時点）。特に2015年の夏、2021年の春の全国制覇は記憶に新しく、「再び黄金時代を築いた」と称された。
甲子園での通算勝利数、勝率、出場回数、いずれもトップクラス。これだけの結果を継続して出せる高校は、全国的にも数少ない。
指導体制と練習環境
監督・指導陣のもとでの練習は、技術だけでなく「野球脳」を鍛える点が特徴的だ。状況判断、サインプレー、走塁の意図など、試合を読む力・流れを掴む力に重きを置いている。
また練習量は非常に多く、1日5〜6時間に及ぶハードな日も珍しくない。
加えて、選手一人ひとりにデータ管理・フィジカル強化プログラムを導入。これが東海大相模の安定感を支える要素となっている。
さらに、人工芝のグラウンドや全天候型ブルペン、トレーニングルームなど施設面も全国屈指の充実度を誇る。
練習の特徴と育成方針
東海大相模の練習は、徹底した基礎練習と実戦形式の練習を組み合わせた内容で構成されている。特に、守備練習では細部にわたるプレーの精度向上を重視し、打撃練習では状況に応じた対応力を養っている。また、選手一人ひとりの自主性を尊重し、自ら考えて行動する力を育む指導が行われている。これにより、選手たちは技術だけでなく、精神面でも成長し次のステージへ進んでいる。
⭐️“原辰徳イズム”と継承される勝者の精神
東海大相模の代名詞ともいえるOBが、元読売ジャイアンツ監督・原辰徳氏だ。1970年代に主将として甲子園を沸かせ、卒業後は東海大学〜巨人と進んだ“ミスター東海”の精神は、現在のチームにも色濃く受け継がれている。
原氏の父であり、名将として知られた原貢監督の“全員野球”や“攻撃的走塁”といった教えも、今なお息づく。そして、彼らが持つ勝利への執念は、後輩たちの血肉となっている。
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東海大相模は、多くのプロ野球選手を輩出している。代表的な選手としては、元読売ジャイアンツの原辰徳氏や、現役で活躍する横浜DeNAベイスターズの山﨑康晃投手などが挙げられる。また、大学野球や社会人野球への進学・就職実績も豊富で、選手たちは多様な進路を選択可能。これは、同校の指導体制が選手の将来を見据えた育成を行っていることの証である。
⭐️東海大系列との一貫教育が強み
東海大相模の強さを支えるもう一つの要素が、東海大学との連携による一貫教育である。進学先として東海大学が用意されているため、野球と学業を両立しながら長期的視野で自分の進路を描けるのが特徴。心身ともに安定した環境が、選手のパフォーマンスにも好影響を与えている。
歴史と全国制覇の軌跡
東海大相模は、1970年の第52回全国高等学校野球選手権大会で初の全国制覇を達成し、その名を全国に知らしめた。
その後も、1991年の第63回選抜高等学校野球大会で優勝
2015年の第97回全国高等学校野球選手権大会では再び全国の頂点に立った。
さらに、2021年の第93回選抜高等学校野球大会でも優勝を飾り、通算で春夏合わせて4度の全国制覇を達成している。
⭐️地域との連携と社会貢献
東海大相模の野球部は、地域との連携も大切にしており、地元の清掃活動や野球教室の開催など、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。
試合中のプレーだけでなく、日々の練習や生活態度にも反映されており、選手たちは常に全力で取り組む姿勢を大切にしている。これらの活動を通じて、選手たちは社会性や協調性を養い、人間的な成長を遂げ社会で通用する人材育成を行っている。
まとめ
東海大学付属相模高等学校は、学業と部活動の両立を重視した教育を実践し、多くの優秀な人材を輩出してきた。
また、東海大学への内部進学制度を活用することで、生徒一人ひとりが自分の将来に向けた確かな一歩を踏み出すことができる環境が整っている。
特に、硬式野球部は、全国制覇の実績に裏打ちされた高い競技力と、選手の人間性を重視した育成方針で、多くの高校野球ファンから支持を受けている。今後も、その伝統と革新を融合させたスタイルで、これからも高校野球界の頂点を走り続ける。
