花咲徳栄高等学校(埼玉県加須市)は、1982年に設立された学校法人佐藤栄学園の男女共学の私立高校。普通科と食育実践科を持ち、広大な敷地と豊富な設備を活かしながら「文武技芸=学び・スポーツ・文化」の育成に注力している。
埼玉県:花咲徳栄高校とは?

特色
✅ 普通科・食育実践科併設:食育実践科では調理・栄養教育を通し食に関する実践力を養う専門学科を設置。
✅ 3学期制&学年制:年間を通した安定的な学習サイクルで基礎力定着を図る教育体制。
✅ 「文武技芸」教育:東京ドーム約3個分のキャンパスに、学びと部活動・文化活動を両立する理想環境を整備。
✅ 個別対応の進学支援:大学入試対策センターやサテライト教室を備え、理数選抜や医歯薬進学にも対応。
✅食育に強み:スーパー食育スクールとして全国から注目を集め、学科連携で栄養・調理・健康教育にも力を注ぐ。
✅吹奏楽部の応援:野球部の応援には吹奏楽部の迫力ある演奏が花を添え、甲子園でも注目を浴びている
沿革
1981年:埼玉県私立審議会で設置計画承認
1982年:普通科開校
1983年:プラネタリウムを設置
1984年:食物科開設(後に食育実践科へ)
1985年:瞑想の森完成・応援歌制定
1994年:体育施設拡充(温水プール・ボクシング場など)
2002–2004年:図書館・学習施設・佐藤照子メモリアルスタジアム竣工
2014年:食育実践科へ名称変更
2015年:文部科学省の「スーパー食育スクール」に指定
2017年:第99回全国高校野球選手権大会で初優勝、埼玉県勢初の夏制覇
教育方針
✏️理論と実践の一体化
✏️生活指導そく学習指導
✏️生徒と教師が共に学ぶ
建学の精神:人間是宝
校訓:今日学べ
教育目標
・けじめのある心を育てる
・自己開発の心を培う
・創意工夫する心を育てる
・敬愛と感謝の心を育てる
・体育を奨励し、強靭な体力と精神力を養い、真のスポーツマンシップの心を育成する
強豪校を支える伝統と革新:花咲徳栄高校野球部
花咲徳栄高校野球部は、埼玉県の高校野球において常に優勝候補の一角であり、その強打と育成力には定評がある。
創部:1982年(開校と同年)
⭐️戦績
⚾️全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)
優勝1回: 第99回大会(2017年)
出場回数: 8回
最高成績: 優勝
⚾️選抜高等学校野球大会(春の甲子園)
出場回数: 5回
最高成績: ベスト8
花咲徳栄高校野球部は、特に2017年の夏の甲子園で埼玉県勢として初優勝を飾るなど、輝かしい実績を残しています。
⭐️練習環境
専用施設:「TOKUHARUドーム」(バッティング・ピッチング)、人工芝グラウンド、室内温水プールと充実した設備が整っている。
また、野球部専用練習場があり、系列大学グラウンドも利用可能となっている 練習スタイル:強豪校にふさわしく、寮生活も交えて長時間・高密度の練習体制が敷かれる。
⭐️進路実績
主なプロ野球選手
- 若月 健矢(わかつき けんや)- オリックス・バファローズ(捕手)
- 愛斗(あいと)- 千葉ロッテマリーンズ(外野手) ※旧登録名:大滝愛斗
- 高橋 昂也(たかはし こうや)- 広島東洋カープ(投手)
- 清水 達也(しみず たつや)- 中日ドラゴンズ(投手)
- 西川 愛也(にしかわ まなや)- 埼玉西武ライオンズ(外野手)
- 野村 佑希(のむら ゆうき)- 北海道日本ハムファイターズ(内野手)
- 韮澤 雄也(にらさわ ゆうや)- 広島東洋カープ(内野手)
- 井上 朋也(いのうえ ともや)- 福岡ソフトバンクホークス(内野手)
- 石塚 裕惺(いしづか ゆうせい)- 読売ジャイアンツ(内野手)
毎年のようにプロ野球選手を輩出しており、NPB(日本プロ野球)で活躍している選手が多数。
大学進学:国公立やスポーツ推薦枠を活用し多くの部員が大学野球へ進み活躍している。
恵まれた練習環境と独自のスタイル
チームの強さを支えるのは、充実した練習環境と独自の練習スタイルである。
専用施設: 「TOKUHARUドーム」(バッティング・ピッチング)、人工芝グラウンド、室内温水プールなど、最新鋭の設備が整っている。野球部専用の練習場に加え、系列大学のグラウンドも利用可能。
練習スタイル: 強豪校にふさわしく、多くの部員が寮生活を送りながら、長時間かつ高密度の練習体制が敷かれている。
特に注目される練習メニューには、以下のようなものがある。
- 「一本バッティング」: 長時間にわたり、レギュラー組が実戦形式で打席に立ち、投手は本気で投げ込むことで、”ファーストストライク”をジャストミートする能力や、より実戦に近い緊張感の中でボールを見極め打ち返す力を養う。これは単なる筋力トレーニングではなく、真に実戦に直結した練習だ。
- 名物「砂場トレーニング」: 学校敷地内に設けられた砂場で、体幹と下半身を徹底的に強化する。「アトム」や「カエル」といった独自のメニューは、二人一組で行われることが多く、バランス感覚を養いながら実践的な筋力アップを図る。
- 冬季練習の工夫と伝統: 冬季には足袋(たび)を履いて練習することで、スピードやキレの向上に繋がると言われている。また、「秘伝・投手育成「1・2・3ドリル」」と呼ばれる独自の育成法では、「重心移動」「リリースポイント」「フィニッシュの形」を意識した3種類の投げ方で、フォーム、コントロール、スピードを同時に強化する。ウエイトトレーニングにおいても「姿勢と形」を重視し、正しいフォームでの実施を徹底している。
2025年3月には、芝浦工業大学硬式野球部との高大連携交流試合が行われ、9対9の引き分けという結果を残し、大学生相手にも通用する実力を見せた。
まとめ:文武両道で全国を制した学び舎
花咲徳栄高校は、「今日学べ」を校訓に掲げ、文武技芸の教育を実践する男女共学の私立高校。特に野球部は2017年に夏の甲子園で埼玉県勢初の全国制覇を達成。恵まれた施設と「一本バッティング」や「砂場トレーニング」などの独自練習で選手を育成し、多くのプロ野球選手を輩出している。食育実践科の設置や吹奏楽部の応援も特色で、総合的な教育力が全国から注目されている。