準々決勝 結果は浦和学院11ー1花咲徳栄

浦和学院が伝統校対決を制し、攻守にわたる隙のない戦いで花咲徳栄を7回コールドで下した。試合は初回から主導権を握り、効率よく加点。先発の岡部修弥は5回無失点の好投で流れを呼び込んだ。

投手まとめ
【浦和学院】
岡部 修弥:先発・5回 91球 無失点。2回裏、無死満塁の大ピンチを連続三振で切り抜けるなど、勝負どころでギアを上げる安定感ある投球が光った。ストライク先行の丁寧な投球が持ち味で、要所で崩れない強心臓メンタルを感じた。
石川 拓海:6回から登板・1回 8球 無失点。テンポの良い投球で三者凡退に仕留める理想的なリリーフ。打たせて取るクレバーなマウンドさばきが印象的だった。
日髙 創太:7回から登板・1回 24球 1失点。登板直後、連打と死球で走者を背負うも、落ち着いた投球で後続を最小失点に抑える粘りを見せた。
【花咲徳栄】
正岡 大弥:完投・7回 142球 11失点。初回から毎回走者を背負いながらの苦しい投球が続き、粘りを見せた。7回142球をを投げ抜いたスタミナは素晴らしかった。
主な活躍選手
【浦和学院】
林田 大空:6番・遊撃手。2回の中越え二塁打で先制の足がかりを作り、3回には走者一掃の中越え適時二塁打。7回にも左前タイムリーで3安打4打点の大活躍。打撃面で圧倒的な存在感を示した。
以下林田選手写真。
垣内 凌:3番・左翼手。6回に放った右中間への豪快なソロ本塁打は、試合の流れを完全に決定づける一打になった。
岡部 修弥:投手 → 指名打者 → ベンチ。先発投手として5回無失点の好投。2回、4回、5回とピンチを迎えながらも要所を締め、無四死球の安定感。さらにバットでも中安打と四球で貢献。攻守にわたり試合を支えた。
【花咲徳栄】
柳 健太:5番・右翼手。2回に二内野安打で無死一、二塁のチャンスを演出した。
笹﨑 昌久:2番・遊撃手。5回にチーム初安打となる右前打、7回にも強い打球を飛ばし、2安打を記録。ショートの守備でも粘り強く対応し、攻守に気を吐いた。
準々決勝 試合展開まとめ
試合は11時33分にプレーボール。
浦和学院は初回、先頭の玉木敬章が内野安打で出塁すると、盗塁と四球で好機をつくるも得点には至らず。一方の花咲徳栄も初回は三者凡退と静かな立ち上がりとなった。
試合が動いたのは2回表。浦和学院は6番林田大空の粘っての中越え二塁打を皮切りに、スクイズなどで先制。3回には西田瞬、垣内凌の連打と四球で無死満塁の好機を作ると、再び林田が走者一掃の二塁打。一気に3点を加え、3回までに4点を奪って主導権を握った。
さらに4回には小技を絡めた3連打で無死満塁とし、西田の右越え2点タイムリー二塁打などで3点を追加。攻撃の手を緩めない浦和学院は、6回にも垣内が右中間スタンドへソロ本塁打を放ちリードを9点に広げた。
また7回には吉田翔のタイムリーなどで2点を追加し、11対0と試合を決定づけた。
一方、花咲徳栄は再三得点圏に走者を進めるも、岡部修弥の要所を締める投球の前に決定打を欠いた。2回には無死満塁、5回にも2死満塁の好機を迎えたが、いずれも得点できずに終わった。6回からは浦和学院が継投策に入り、石川拓海、日髙創太がテンポよくリレー。その裏、花咲徳栄は田島蓮夢のゴロの間に1点を返すも、反撃は及ばず。最後は内野ゴロで試合終了となり、浦和学院が7回コールドで快勝した。
まとめ
序盤から浦和学院が緻密かつ積極的な攻撃で試合の流れを完全に掌握。2回に林田大空の中越え二塁打をきっかけにスクイズで先制すると、3回には3連打と押し出し四球から一気に畳みかけ、林田の走者一掃二塁打で5-0。さらに4回にも西田の適時二塁打、6回には垣内の本塁打、7回には再び林田のタイムリーと、切れ目のない打線が機能した。
一方の花咲徳栄は、2回の無死満塁や5回の2死満塁の好機をいずれも無得点に終わらせたことが大きく響いた。序盤の重い展開の中で、流れを引き寄せる一本が出なかった。先発の正岡は7回142球と力投するも、要所でコースが甘くなり打ち込まれる場面が目立った。
守備や走塁でも浦和学院はミスなく、バントヒットやスクイズなど機動力も交えた攻撃が光った。投げては先発・岡部が5回無失点の好投で試合を作り、2番手・石川、3番手・日髙も危なげなくつないだ。
全体を通して浦和学院が攻守ともに完成度の高さを示し、試合巧者ぶりを発揮した内容だった。

