準々決勝 結果は浦和学院2ー3横浜

2025年5月21日(水) ノーブルホームスタジアム水戸
第77回春季関東地区高校野球大会は5月21日、ノーブルホームスタジアム水戸で3回戦の好カード、浦和学院vs横浜の一戦が行われ、横浜が3-2で浦和学院を下し、準決勝進出を決めた。
試合は序盤から拮抗した投手戦となった。横浜の先発・織田翔希はテンポの良い投球で強打の浦和学院打線を5回まで無安打に抑える好投。一方、浦和学院の先発・伊藤漣(3年)も、初回に1点こそ失ったものの、その後は粘り強く投げて追加点を許さない展開が続いた。

投手まとめ
【浦和学院】
伊藤 漣:先発、4回 61球 1失点(自責1)。立ち上がりに1点を失ったが、その後は丁寧な投球で粘りを見せた。
岡部 修弥:4回 79球 2失点。中盤から登板し試合を作ったが、8回に連打を浴びてしまった。全体的には非常に安定したピッチングだった。
【横浜】
織田 翔希:先発、7回⅔+⅓ 84球+13球 計2失点。テンポ良く打たせて取り、最少失点で試合を支配した。9回に一発を浴びたが要所を締めた。
中村 悠真・大場 仁・佐々木 怜:継投で9回を締めた。1点差の9回に3人をつぎ込み、リードを守り切った。
主な活躍選手
【浦和学院】
川原 陽斗:(代打)左越え三塁打。8回に値千金の同点打を放ち、代打で存在感を示した。
垣内 凌:(3番・右翼)右翼本塁打。9回に一発を放ち反撃の狼煙を上げた。
【横浜】
小野 舜友:(2番・一塁)左前打・中前適時打。1回と8回に好機を作り、打線をけん引した。
奥村 凌大:(1番・二塁)安打・四球・盗塁で2得点。俊足を生かして得点に絡み、リードオフマンの役割を果たした。
試合展開
【初回に横浜が先制も、その後は両投手が熱投】
試合は初回裏、横浜が1番奥村の四球と2番小野の左前打で無死一、二塁とし、3番江坂が手堅く送りバントで走者を進めた。4番為永の遊ゴロの間に奥村が生還し、横浜が1点を先制した。
しかし、その後は浦和学院の伊藤が踏ん張りを見せ、2回以降はピンチを招きながらも粘投。横浜も織田が走者を出しながらも要所を締め、5回まで無失点。試合は1-0のまま中盤を迎えた。
【8回、浦和学院が執念の同点劇!】
沈黙を続けていた浦和学院は8回表、6番林田の左前打をきっかけに反撃を開始。代走・服部の俊足が活きて送りバントで二進。2死後、9番石田の場面で代打・川原が初球を叩き、勝ち越し三塁打。主力以外の底力で同点に追いついた。
横浜はここで織田から片山へ継投。このピンチを三振で切り抜け、追加点を許さなかった。
【横浜、意地の逆転劇!9回裏に試合を決める】
土壇場でリードを許した横浜はその裏、1死から1番奥村が左前打で出塁し、すかさず盗塁成功。続く2番小野がカウント2-2から左前適時打を放ち、すぐさま2-2の同点に追いつく。さらに代打・奥村の三ゴロを三塁手が痛恨の後逸。打球の間に二塁へ進んでいた小野が生還し、横浜が再び3-2とリードを奪った。
このまま試合は最終回へ。9回表、浦和学院は3番垣内が右翼へソロ本塁打を放ち1点差に迫ると、続く4番藤井健翔(3年)の右二塁打で一打同点の場面を作る。横浜はここで織田から山脇、さらに林田へと継投。最後は遊撃からマウンドに回った池田が6番豊岡を右飛に打ち取り、熱戦に終止符を打った。
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⚾️試合のポイント
⚾️横浜が序盤に先制:1回裏、四球と安打でチャンスを作り、小野の中前適時打で1点を先制した。
⚾️両先発が安定した投球:浦和学院・伊藤、横浜・織田ともにテンポよく打たせて取る内容で、2回以降は投手戦となった。
⚾️浦和学院、8回に代打で同点:2死から代打・川原が左越え三塁打を放ち、追いつく執念を見せた。
⚾️横浜、8回裏に勝ち越し:2失策と小野の適時打で再び2点を奪い、リードを広げた。
⚾️浦和学院、9回に一発攻勢:垣内の本塁打、藤井の二塁打で反撃するも、あと一歩及ばず。
⚾️横浜、リリーフ3投手で逃げ切り:9回は中村→大場→佐々木の継投で浦学の猛追を1点に抑え、接戦を制した。
⚾️浦和学院の守備ミスが痛手に:8回裏の失策が失点に直結。好投した岡部を援護できなかった。
まとめ
織田翔希、攻守にわたる存在感
横浜の勝利の立役者はやはり先発・織田翔希。7回1失点と試合を作り、打順でも9番で四球を選び盗塁を決めるなど、攻守にわたって気迫を見せた。終盤のリリーフ陣も、連打を浴びながら冷静な投球で踏みとどまり、強豪浦和学院を振り切った。
一方の浦和学院も粘投と底力を見せた
敗れた浦和学院も、エース伊藤を中心によく守り、打線では後半に代打の川原ら下位打線が活躍。3番垣内の一発もあり、終盤の粘りはさすがの一言だった。あと一歩及ばなかったものの、夏へ向けた大きな収穫を得た一戦となった。
