準決勝 結果は横浜3ー4専大松戸

2025年5月24日(土) ノーブルホームスタジアム水戸
両校が一進一退の攻防を展開した準決勝は、打線の粘りと継投の的確さで勝った専大松戸が横浜との接戦を4対3で制した。横浜も再三好機を作りながら、あと一本が出ず。終盤の同点劇も実らず、2年連続の春4強入りはならなかった。
投手まとめ
【横浜】
福井 那留:先発、1回2/3 35球 2失点。立ち上がりに捕まりつつも、粘りの投球で試合を壊さず片山へ繋げた。
片山 大輔:2回2/3 54球 1失点。テンポのいい投球で流れを引き寄せるも、勝ち越し打を許す惜しい内容となった。
池田 聖摩:1回1/3 12球 無失点。本職の内野手ながら、落ち着いたマウンドさばきで好リリーフをみせた。
織田 翔希:1回2/3 18球 1失点。勝負どころで一打を浴びたが、崩れることなく後続をしっかり断った。
山脇 悠陽:1/3 3球 無失点。わずか3球の登板だったがショートゴロに打ち取った。
投手リレーでつなぐも、4点目が痛かった。中盤はテンポよく抑えただけに惜しい展開となった。

【専大松戸】
伊藤 怜:先発、3回1/3 66球 2失点。立ち上がり苦しむも粘り強く投げ抜き、最少失点で次へつないだ。
黒田 隼:4回1/3 69球 1失点。走者を背負いながらも要所を締め強心臓ぶりを発揮した。
鬼頭 智大:4回1/3 69球 1失点。満塁のピンチでも動じず、冷静沈着な投球で火消し成功。
継投でペースをつかみ、黒田が再三のピンチを切り抜けて試合を作った。7回に同点に追いつかれるも要所を締めた精神力が光った。
主な活躍選手
【横浜】
今村 稀翠:(5番・右翼→中堅)勝負強い打撃で全打点。初回と7回に適時打を放ち、攻撃の中心を担った。
池田 聖摩:(8番・遊撃→投手)出塁とつなぎの意識が光る。投手として登板し無失点に抑えた。
【専大松戸】
土田 悠翔:(3番・左翼)全打席で得点に絡む働きをした。中軸の役割を見事に果たした。
吉岡 伸太朗:(5番・三塁)犠飛と適時打で2打点。しぶとく得点を積み上げた。
試合展開
試合は初回から動いた。横浜は1番奥村、2番小野の連打で無死二、三塁の好機をつくると、5番今村が右翼線を破る三塁打を放ち、2点を先制。だが専大松戸もすぐさま反撃。2番髙貝の左二塁打から3番土田の右二塁打、5番吉岡の左犠飛で2点を奪い、試合は振り出しに戻る。
その後は両軍とも継投に入り、ランナーは出すものの決定打が出ず。均衡が破れたのは5回裏、吉岡の右前適時打で専大松戸が勝ち越しに成功。横浜も7回表、今村の適時打で再び追いついたが、その裏に土田が再び右翼線へ勝ち越し二塁打を放ち、専大松戸が4-3とリードを奪い返した。
8回以降は専大松戸の黒田が横浜打線を無得点に抑え、試合はそのまま終了。横浜は毎回のように走者を出しながらも得点には結びつかず、拙攻が最後まで響いた。
⚾️試合ポイント
⚾️ 専大松戸・土田の全打席出塁+2本の適時打が勝利を呼び込んだ
⚾️ 横浜・今村の長打力が目を引くも、得点機にあと一本が出なかった
⚾️ 専大松戸は継投が的中、黒田が中盤以降をしっかり締めた
⚾️ 両チームともに走塁ミスなく緊迫した展開となった。
まとめ:横浜、勝負所を逃す惜敗
序盤から持ち味の打線で先手を取ったものの、中盤以降の拙攻が響いた。6回以降は毎回走者を得点圏に進めながら、あと一本が出なかった。継投でつないだが、リードを保てず。再三の走者出塁を生かしきれなかった点は、夏へ向けた大きな課題となる。
専大松戸、攻守でバランスよく接戦を制す
打線がつながり、犠牲フライや進塁打で確実に得点を重ねた。投手も先発・伊藤から黒田への継投が機能し、相手の流れを断ち切る場面で集中力を発揮。勝ち越された7回裏にはすぐに取り返す反発力も見せた。好守も目立ち、試合を通してミスの少なさが光った。
両校の鍛え上げられた集中力が拮抗した名勝負
序盤から終盤まで白熱した展開となった。両チームとも鍛え抜かれた走攻守の完成度を見せ、春の関東大会にふさわしい激闘を展開した。特に打線の粘りや投手陣の継投策は、夏の大会へ向けて現代高校野球のお手本と感じる内容だった。
春の舞台で繰り広げられた名門同士の真っ向勝負。惜しくも敗れた横浜だが公式戦連勝記録が27でストップとなった。夏の神奈川大会、そして甲子園での再起が期待される。一方、勝利した専大松戸は、さらなる高みを目指して次戦に臨む。決勝の戦いぶりにも注目が集まる。